全ては虚構
さて、あなたは自分の目を信じているだろうか?
自分が今見ているもの、目の前に広がる世界。
本当にあなたはそこに居るのだろうか?
聴こえてくる友達の声。
カラスの鳴き声。
そもそもあなたに友達が居ただろうか?
僕はもしかしたら電車に乗り、揺られているつもりが、実はまだ自宅の暗がりで座り込んでいるだけなのかも知れない。
汚い話だが、トイレで用を足しているつもりが、本当はスクランブル交差点の真ん中でキバッているのかも知れない。
自分の五感が信じられないんだから、本当のところを確かめようがない。
困った事だ。
そもそもこの世界すら本当は存在しないのかも知れないじゃないか。
いったいどこに確信が持てるのか。
あなたは何を目印に生きているのか。
僕は時々目印を見失う。
美味しい物を食べているはずなのに、本当は土の塊を頬張っているだけなのかも知れないと思うと、すっかり美味しさも半減してしまう。
五感とは不思議なものだ。
信じてしまった方が楽しく生きていけるんだろうけど、疑い深い僕はついつい色んな事を考えてしまう。
全てが虚構なのであれば、難しく考える事もなく、楽に生きていけるような気がする。
僕の頭が作り出した世界、あるいは誰かが想像した世界の中で僕は僕を演じているだけなのかも知れない。
自分ではリアルに見えているせかいも、本当はドット絵なのかもなぁなんて考えながら気楽に生きていくしか僕には方法が無いのです。